先輩薬剤師からのメッセージ

こんにちは。私は現在、山梨県内の病院で薬剤師として勤務しています。薬剤師になってから数年間は東京の調剤薬局で経験を積み、その後、地元である山梨に戻り、病院薬剤師として新たなスタートを切りました。

今の主な業務は、調剤業務に加え、高カロリー輸液などの無菌製剤の調製や、院内製剤の調製などです。どの業務も患者さんに安全で適切な薬物療法を提供するために欠かせない、大切な仕事だと感じています。

そして今後は、病棟での服薬指導やチーム医療にも積極的に関わっていきたいと考えています。医師や看護師、リハビリスタッフなどと連携しながら、患者さん一人ひとりに寄り添った薬の提案や指導ができるようになることが、今の目標です。薬剤師としての視野を広げ、もっと直接的に患者さんの力になれる存在になりたいと思っています。

調剤薬局では、患者さんと一対一で向き合い、生活に密着したサポートをすることができました。一方、病院ではより専門的で複雑な医療の中で、薬のプロとして関われる場面が多く、日々の業務から学ぶことが尽きません。

薬剤師には、本当にいろいろな働き方があります。自分がどんな形で人の役に立ちたいのか、どんな現場で成長したいのかを考えて選ぶことが、将来を決める大切なヒントになると思います。

山梨の病院でも、薬剤師が活躍できる場面はたくさんあります。これから薬剤師を目指す皆さんと、同じ現場で働ける日が来るのを楽しみにしています。

病院薬剤師になってもうすぐ3年。現在は、産科・小児科を含む混合病棟で薬剤管理指導や病棟薬剤業務を担当しています。

産科や小児科の病棟では、患者さんだけでなく、ご家族の不安に寄り添うことも大切な役割です。たとえば、お母さんが飲む薬が赤ちゃんに影響しないか心配されることもありますし、小さなお子さんのお薬の飲み方について質問を受けることも多いです。そうしたときに、薬剤師として丁寧に説明し、不安を少しでも和らげられたとき、「ありがとう」という言葉をいただくと、この仕事を選んでよかったと感じます。

また、混合病棟ではさまざまな診療科の患者さんと関わるため、幅広い薬の知識が必要になります。病棟業務では、医師や看護師と相談しながら、患者さんに最適な薬物療法を考える場面もあり、毎日が学びの連続です。

まだ経験3年ですが、日々成長を実感しながら、やりがいをもって働いています。薬剤師は、患者さんやそのご家族に寄り添い、医療チームの一員として活躍できる仕事です。興味のある方は、ぜひその一歩を踏み出してみてください！

こんにちは。私は現在、病院薬剤師として勤務しています。
これまで20年以上にわたり、調剤業務、病棟での服薬指導、医薬品情報（DI）管理、医療安全管理など、病院の中で多様な役割を経験してきました。加えて、治験関連の企業で働いたこともあり、臨床試験の支援という立場から医療を支えた時期もあります。
けれど、実は私が薬学部に進んだ当初、病院薬剤師になるとは全く考えていませんでした。
大学／大学院時代は、生化学や神経科学の分野で研究に取り組み、どちらかといえば研究者の道を志していました。

研究者の道を選ばなかった理由

自分の将来を考え始めたのは、博士課程に進むか、別の道に進むかを決めなければならない時期でした。
当時、私は自分が研究を「職業」として一生続けていくことに、徐々に疑問を感じるようになっていました。決定的な出来事があったわけではありません。ただ、日々の研究活動の中で、「本当に自分がこの道を選びたいのか」と立ち止まるようになったのです。
そんな中で改めて「薬剤師としてのキャリア」を見つめ直した時、「人と関わる医療の現場で、自分の力を役立てる」という選択肢が現実味を帯びてきました。そして、病院での研修や実習を経験するうちに、チーム医療の中で働く薬剤師の姿に強く惹かれるようになりました。

現場で積み重ねてきた経験

病院薬剤師の仕事は、調剤だけにとどまりません。病棟に出向いて患者さんの薬の管理を行ったり、医師や看護師と情報を共有しながら治療方針の一部に関わったり、医薬品の安全性に関する情報を集めて医療チーム全体に共有したり……多くの人と関わりながら、医療を支える仕事です。
また、私は治験関連企業でも勤務しました。病院での経験を活かしながら、治験という視点から医薬品の開発や安全性に貢献できたことは、非常に学びの多い時間でした。多様なキャリアの中で、それぞれの経験が次のステージに活きる。それが薬剤師という職業の大きな魅力のひとつです。

将来に迷っているあなたへ

薬剤師を目指しているけれど、どの道に進めばいいか迷っている。
病院？薬局？研究？製薬企業？ そんな悩みを持つ学生さんも多いと思います。
かつての私も、そうでした。はっきりとした目標がなかったり、途中で気持ちが変わったりすることは、むしろ自然なことです。大切なのは、自分の気持ちに正直でいること。そして、いま選んだ道が将来ずっと続くとは限らないことを知っておくことです。
進路は柔軟に変えていいし、経験はいつか必ず役に立ちます。
「やってみてから、やっぱり違った」と気づいたなら、それも立派な前進です。

最後に

薬剤師の仕事には、多様な役割と可能性があります。特に病院薬剤師は、現場での実感や責任感がダイレクトに返ってくる職種です。「人の役に立ちたい」「医療に関わりたい」という気持ちがある人には、やりがいのある仕事だと胸を張って言えます。
未来の薬剤師の皆さん。どうか焦らず、自分らしいキャリアを探してください。
その道の先で、また同じ現場に立つ日が来ることを楽しみにしています。

私は病院薬剤師として働き始めて10年になります。現在は、小学1年生と3歳の子供を育てながら、仕事と家庭を両立しています。

病院薬剤師の仕事はとてもやりがいがあります。患者さんの治療に貢献できることはもちろん、医師や看護師と連携しながら、チームの一員として働けるのが魅力です。病院では、薬の適正使用をサポートしたり、患者さんへの服薬指導を行ったりと、日々の業務の中で「自分の知識や経験が人の役に立っている」と実感できます。

子どもが小さいため急な体調不良で仕事を調整することもあります。それでも、職場の理解やサポートのおかげで、薬剤師として働き続けられています。周りには同じように家庭を持ちながら働く薬剤師も多く、お互いに支え合いながら仕事と子育てを両立しています。

薬剤師は、ライフステージが変わっても長く働ける仕事です。結婚や出産を経ても、知識や経験を活かしながら活躍できる場がたくさんあります。今、薬剤師を目指している皆さんも、ぜひ自分のペースで学び続けてください。そして、将来一緒に働ける日を楽しみにしています！